Team-Cの「新・大会日記」 −F1 紀ノ川編ー

2004/04/16UpDate


 2004年のF1リーグ開幕戦は、和歌山県にある紀ノ川フライトパーク。今年はJPAやJL、F1と大会開催数が多く、その中にあって安定した人気を誇るF1リーグ開幕戦にTeam-Cメンバー3名が参加して参りました。


いざ出陣?

 年初から気合が入っていた西尾くん、早風くんとともに紀ノ川参戦を決めたのは3月。当初は甲府白根に参加する予定を立てていましたが、エリアの事情により中止になってしまったので、ちょっと遠いけど紀ノ川まで足を延ばすことになりました。
 Pikaichiは、1996年に開催された日本選手権で飛んで以来になるので、実に8年ぶりの紀ノ川です。週間天気予報でも開催予定の4月10日・11日は晴れベースで、「もしかして2日間とも成立か」との期待を持ち、子供の遠足状態でその週を過ごしたのでした。

 富山を出発したのは9日の20時30分。今回は宿を2泊取って、前泊でも足を伸ばしてゆっくり休みたいと言うわがままな連中のリクエストを聞き、エリアお勧め?の「ホテルいとう」での宿泊。到着目標2時と定め、一路北陸道、名神、近畿、阪和と走り抜け、ホテル到着は30分も早く1時30分。チェックインを済ませてからは、とりあえず掲示板に無事到着の書き込みをして、後は明日に備えて寝たのでした・・・。

ホテルいとうにて。怪しいホテルじゃありませんよ・・・

今年もよろしく

 10日は朝から快晴。気温も上がる予想で、今日のフライトに期待をしながらエリアへ。エリアにはいつも見るF1常連組もそれなりに参加してて、「今年もよろしくね!」などと新年さながらの挨拶。今回は50名くらいの選手で、どちらかと言うと少なめでしたが、関東近辺のフライヤーは、足尾のクロカンチャレンジに行ったとのことでした。
今年HPを立ち上げた角やんこと角田さんは、カナダのスキーツアーからダイレクトに紀ノ川入りのハードスケジュールで登場。少々風邪気味とのことでしたが、いろいろ話が出来ました。
8時からの選手受付を済ませ、開会式が9時とのことなので、てーちゃんのライン交換のお手伝い。なんでもブレークのアッパーが被服剥けてしまったとのことでした。ブレークはきっちりメンテしといた方がいいからね。

快晴です(左) カナダから登場の角や〜ん(右)

 開会式、競技説明も滞りなく終了し、選手はテイクオフへ移動開始。今回は、通常パラが使う寺山ではなく、ハングが使う龍門テイクオフ。日本選手権でもここだったな。高度差はあるけどランディングまでは遠いんだよね。今回もこれでいろいろドラマがありましたが、それはまた後で・・・。
テイクオフに着いてからも、選手の第2陣が来るまでは結構時間があったので、みんなでエリアの周辺を観察。4月とは思えないほど暑い。初戦なのにすでにうだうだモードに入ってしまった。西尾、早風の両名は、テイクオフに着いてからもパンを食すほどの余裕を見せ、この後彼らを見るたびに何か食ってる場面が多かったのは、大会に慣れてきた証拠なのかもしれません・・・。
そうこうするうちに選手全員がテイクオフに集合し、タスクコミッティーが選出されました。自薦、他薦がなかったので
地元選手が選ばれました。

龍門テイクオフ(左)と、とにかく食ってたこの二人(右)

渋いよねぇ・・・

 U-TURN加賀山氏と地元のパラ、ハングパイロットがダミーで出ますが上がりは今ひとつ。目測でテイクオフから200mくらいは上がるものの、それ以上は苦しそうでした。でも、まだお昼前だから、これから良くなるんだろうな〜と、多分選手の大半が思っていたことでしょうね。Pikaichiもそう思ってました。しかし、それは簡単に裏切られました。

加賀山氏のダミー(U-turnのハイパフォーマンス機らしい・・・)

 タスクが決まり、ゲートオープン12時45分と決定。タスクは

TO(龍門)-寺山タンク(DP)-鳥小屋-JRスクール-寺山-体育館前水門-アルバ水門-メインラン(ゴール)

の11.2Km。スピードランです。

ブリーフィング(左)とタスク発表(右)

まさか?こんな・・・

 ゲートオープン間近になっても準備してる選手は少なめ。大半が様子見です。(多分)Pikaichiは暑いし、ダミーのハングも一応上がっているので、さっさと出ようと言うことで、丁度準備していた赤井さんに「暑いから出よう!!」と声をかけてゲートに入りました。2人でしばらく様子見の後、Pikaichiがテイクオフ。その後赤井さんがテイクオフ。2人でテイクオフ前から右側でリフトをつかみ、仲良くセンタリングして龍門山をトップアウト。この時点では、私たち2人に続いて出た斉藤選手の3名のみが空中に居る状態で、テイクオフには機体も広がってない。まぁ、空中で条件が良くなるのを待つことも出来るし、とりあえず上がったので余裕で寺山の状態をうかがいますが、寺山から出たパラは上がりが渋いので移動を躊躇してしまいました。
Pikaichiと赤井さんがほぼ同高度に達した時点で、2人で同時に寺山に向けて移動開始。高度は900mくらいだったでしょうか?ゴルフ場の前側を通り、寺山手前で弱いリフトで回すものの上がりはイマイチ。粘ってようやく良いサーマルをヒットして上げ始めた頃、龍門上空では先ほどの斉藤さんがかなり高い高度(1250mだったそうです)でこちらに向かってきました。斉藤さんよりやや低い高度でしたが、今度は3人でスタートを切り鳥小屋を取ってそのまま寺山に戻りました。後で思えばこれが既に失敗で、龍門に戻るべきだったと思っています。

初龍門トップアウト後テイクオフを上空から

 寺山に着いても先ほどあったサーマルは既に無く、3人で右往左往しながら弱いリフトにしがみつき粘りますが、結局は上げられるサーマルには巡り合えず、3人とも敢え無くランディングしてしまいました。その後、かなり高い位置でFreexがJRを取って寺山に戻ってきましたが、結局は上げられずにランディング。寺山周辺は移動してきた選手が上げようと必死にステイしていましたが、この選手達も上げることが出来ずにランディングを余儀なくされました。しかし、メインランに帰ってきた選手は優秀な方で、龍門付近で高度を稼ごうと粘っていた選手は、折からの強めの西風に阻まれ、メインランディングはおろかエスケープ可能な河川敷にすら届かず、自ら山沈を選択した選手、上手く隙間を見つけてアウトランした選手が続出!!ゴールはおろかスタートも切れない選手が多く居ました。
西尾くん、早風くんもご多分に漏れずアウトランを余儀なくされたようで、後から回収車で戻って来ました。

奇跡?の成立・・・

 どう考えても不成立っぽいムードでしたが、まぁPikaichiはミニマムをクリアしているので、GPSデータを提出して結果待ちとなりました。パソコンの前に座ってレポートを待ちますが、なかなかミニマムクリアした選手が現れません。競技ルールでは、タスク距離の60%以上の距離を1人以上の選手がクリアし、なおかつ選手の20%以上がミニマム距離をクリアしなければなりませんので、成立要件はミニマム10名。Freexの選手(黒田選手)はJR-寺山までをクリアして8Km以上飛んでいたので、後はミニマム人数のみ。
アウトランの選手が多い中、何とか奇跡的に10名の選手がミニマムをクリアし、2004年のF1初戦は成立となりました。特に、今年からはほぼ完全にGPSでの判定となり、今大会でもメインランディングおよび河川敷に降りた選手は空中でのベストポジションによる距離補正が受けられるようになりました。アウトランの選手は最終確認パイロンまでと従来通りでした。(ただし、大会によってはアウトラン=失格の可能性もあるので、各大会でのブリーフィングでの注意をよく聞きましょうね)

明日に期待です・・・

 初日結果はPikaichiが6位、早風くんが14位、西尾君が26位でした・・・。
しかも早風君はF2クラスで同率1位。この結果を見てからは落ち着きをなくし、顔はほころび手がつけられなくなりました。この後のパーティーでも盛り上がったのは言うまでもありませんが、ホテルに帰る途中の車中でも「このまま優勝したらどうしよう!」などとハイテンションな彼を止めることが出来たのは西尾君だけでした。(笑)
しかし、西尾君の突っ込みにはなかなかのモノあります。Pikaichiには出来ません。あの突っ込みは・・・。
そんなこんなで、今日はとっても疲れたので、宿でお風呂に入って寝たのでした。(みんな爆睡・・・)
ホントは宿でGPSのログを見て欲しいと早風くんに頼まれたのですが、ログをダウンロード中に2人とも爆睡してしまったのでした。なので、今日は反省会もありませんでした。
Pikaichiは、寂しく掲示板に今日の結果を報告して部屋の電気を消して寝たのでした・・・zzzzz。

紀ノ川の「最高級飛行傘倶楽部」が販売する飛行安全御守(左)と、F1常連のみなさん(右)

 それにしても、すごい1日だった。怪我人が居なかったというか、何事もなかったのが何よりだったのかもしれない。明日は南っぽいので、飛べるかどうかは微妙。

早風くんF2初優勝決定!!

 2日目も朝から良い天気ですが、高層に薄雲がかかって南から北に流れていきます。予報どおりの南風。今日の受付は8時30分から。ランディングは東風が強く吹いていました。選手が受付を済ませても大会が始まる気配はなく、キャンセルだとの話が流れる。どうせキャンセルなら、早めに終わってくれてパラパークに飛びに行こうと言う話になるものの、競技はキャンセルだが、グラハン大会をすることになった。
ゼッケン順に3名づつのヒートで、グラハンしながら50mを走りぬけ、勝者が決勝に残る方式。女子には10mのハンデあり。Team-Cでは早風くんが頑張って賞品をゲットして行きました。Pikaichi、西尾くんは予選落ち・・・。

早風くんここでも頑張る・・・

 で、今回のF1は表彰式を迎え、早風くんがF2優勝を果たして初の表彰台に立ちました。
シャンパンファイトも激しくビンを振ってました。満面の笑顔が印象的でした。初戦で今年の目標を達成しちゃいましたねぇ。今年は最初から運がいいのか、なかなか期待させる年になりそうです。
早風くんの活躍に関しては、また別に詳しく掲載します。探してみてね。

シャンパンファイトだ!!

シャンパンファイトを終えて・・・

 そんな訳で、帰りは喜び一杯の早風くんにはお祝いメールや電話がたくさんかかってきてました。急遽「祝勝会」もセッティングされ、富山に帰ってからわいわい盛り上がりました。
いやぁ、ホントに良かったねぇ。長くやってると、良いこともあるよね。また頑張りましょ!!

満面の笑顔です・・・

 と言う事で、今回はPikaichiも西尾くんも影が薄く、早風くんの引き立て役に徹する大会でした。次は誰が主役かな?みんな頑張ってちょーだいな・・・

Team-Cの掟:F2優勝者の弁


戻る