Team-Cの「大会日記-2006」 −JPA プレPWC丹波編ー

2006/04/11UpDate


 2007年のPWC誘致に向けて力を注いでいる兵庫県は丹波市。青垣町にある岩屋エリアは古くからハングが飛びスカイスポーツに力を入れている町です。そのプレ大会である2006プレPWC丹波に参加して来ました。4月7日から9日にかけての3日間の大会は、プレ大会にふさわしい内容のある大会だったと思います。


タイヤ交換・・・

 今大会は3日間の日程。大会スケジュールでは4月6日(木)から日程が組まれていて、初日は練習日となっていました。当初は練習フライトにも参加しようと思っていたので6日と7日は有休を取っていましたが、一緒に行く予定の則さんが6日は昼間で仕事とのことだったので、富山出発は6日の午後になりました。そんなにスケジュールだったので、午前中はヒマを持て余すことになりました。これから4日間も家を空けることになるし、天気も良いし、まだタイヤも替えてないと言うことで、午前中はタイヤ交換をすることにしました。家にある3台の車を全て1人で交換するんですが、毎年のことなので・・・と大会前のハイテンションな状態で張り切って作業をしてしましました。作業終了後から腰が痛くなりましたが、「まぁ、良いこともあるだろう・・・」と思ってコルセットを巻いて12時30分に自宅を出発し、待ち合わせ場所の則さん宅へ向かいました。

獅子吼で飛ぶか?

 今回の大会に北陸から参加するのは、Pikaichi、則さん、となみ野の山本くん、JAM勝の清水くん。後は、呉さんと小名木さんの6名で宿に宿泊して過ごす予定になっています。

 則さんと合流して14時前には出発。砺波ICから高速に乗り一路青垣に向けて走り始めました。午後から獅子吼で軽く飛んでから夜に移動しようと言う目論見もあったのですが、腰が痛いことと、府玻さんが「仕事で敦賀にいるから合流してお茶しよう!!」と言うお誘いもあったので、飛ぶのはやめて敦賀へ直行しました。その間、新設したUda3掲示板への画像投稿をしながら、また、明日から予約しておいた宿へ「前泊することになった」と連絡して宿を確保しました。敦賀ICには16時前に到着。府玻さんと合流してしばしのくつろぎお茶タイム。あれこれ話をして18時前には青垣に向けて再出発しました。

北陸自動車道を一路敦賀に向けて走る

夜の青垣

 敦賀からは下道で移動。小浜西ICから再び高速に乗って約1時間程経った20時前には氷上ICに到着。途中で晩御飯を食べました。明日からの大会に備えてステーキハウス(と言ってもファミレスみたいなお店ですが)でステーキを食べました。夜なので、山並みや風景はさっぱりわかりませんが、ナビに案内されて何とか無事に宿である「わらびの里あおがき」に到着。お風呂に入ってくつろぎました。

 呉さんと小名木さんもこちらに向かっていると連絡が入り、前泊が可能と言うことで到着予定の午前0時まで機材の点検をして過ごしましたが、いつの間にか寝てしまいました。呉さんからの電話で起こされました。

 とりあえず今晩到着組は全員揃ったので、少し話をしてからゆっくり寝ました・・・。

ステーキハウスで(左) 宿に到着・・・(右)

快晴の朝

 朝は6時に起床。受付は7時からなので6時30分には宿を出発。途中コンビニに寄って朝食・昼食と飲み物を調達して大会本部のある青垣町民センターへ到着。既に多くの選手が集まっていて、パラザックがたくさん並べてある。受付に行くと意外にも選手は少ない。いつも長蛇の列になるGPSチェックインは、昨日練習日に受付した選手が多いせいか3番目くらいにデータを入れてもらえました。天気は快晴。風も良さそうなので、今日は良いコンディションが見込めそうです。大きなタスクになる予感がしました。テイクオフへの移動が始まり、たくさんの車で大移動が始まりました。Pikaichiはいつものように最初の車には乗れなかったので、車を待つ間もゆっくり過ごせました。

快晴の岩屋山・・・(左) たくさんのパラザック(右)

大会本部(左) はくちゃん(右)

 テイクオフに到着しセッティングする場所を確保。かなり後ろの方なので、出るのは遅くなりそうです。初めてのエリアなので、周りの風景やパイロンなんかを確認して時間を過ごしました。プレPWCだけあって、TV局などマスコミの取材も多く入っていて、空撮用にモーターパラのタンデムがセッティング中でした。ダミーが出て上げて行きますがそれ程高度は取れない様子。まだまだ時間的に早いので渋めのコンディションでしたが、気温は上がる予想になっているので良くなるのは間違いなさそうです。タスクコミッティーが召集されて話し合いが行われ、64kmの仮タスクが発表されました。

テイクオフへの道(左) テイクオフにて・・・

周囲を観察(左) くつろぐ?Pikaichi(右)

ブリーフィング

篠山ゴール65Km

 仮発表から一部タスクが変更。TVの取材の関係で、テイクオフ周辺に3回戻ってくる様にリクエストがあったそうですが、篠山ゴールの65Kmでレースtoゴールが発表されました。

D01-B29(Start)-B05-B33-D01-A71-B04-A78(Goal)

スタートは安全山のビッグシリンダー4Km。ウィンドウオープンは11時。一斉スタートが12時。一番の問題は篠山ゴールまでのコース。基本的に山を繋いで行くしかないけど、情報が全くないのでしばしみんなで相談。Pikaichiは、タスク全般において尾根上を中心にコースを組み立てて高度を持って移動することにします。

 ゲートが開くとみんなテイクオフして行きます。が、最初の時間帯はやや渋く、多くの選手がテイクオフより遥か下で必死で粘っているみたいでした。一部の選手だけがテイクオフをトップアウトして岩屋山頂にあるアンテナ方向へ移動して行きました。かなりの選手がテイクオフして残りはわずか数人になりました。則さんがテイクオフしようとしましたが、ラインが絡んでいたので一旦ゲートから出てラインチェック。「やっぱ獅子吼に寄ってくれば良かった」と則さんはぼやいていたけど、「のんびり行きましょう!!」と声をかけました。

 Pikaichiがテイクオフしたのは11時45分頃。12時のスタートには間に合いそうもありませんが、じっくりとサーマルを探って上げるつもりでした。しかし、渋いのかカキーンと上がるサーマルはなく、しばしテイクオフ近辺でウロウロ。後から出てきた則さんもウロウロして低くなって行きました。Pikaichiは何とかサーマルを引っ掛けてアンテナ方向へ移動し、ようやく強いサーマルをゲット。じっくりと高度を稼いでからスタートへ向かいました。

ウィンドウオープン

上げていく選手たち・・・

 スタートシリンダーに入ったのは12時10分頃だったかな。既にスタートしてB29から戻ってくるトップ集団とすれ違いました。今日は長旅なので、慌てず騒がずでしっかり高度を確保して行こうと思います。レースではありますが長い距離を飛ぶことに慣れていないので、ゴールだけを目標に飛ぶことにしました。これにはもう一つ理由があって、腰が痛くて辛いのもあったんですよね。アクセルを踏むと腰が辛いので、ハーネスの中では一番楽な姿勢を探してゆっくり飛ぶようにしました。それでも、機体の性能に助けられてスピードはそこそこあるので楽ではありましたけどね。

呉さん発見・・・

 B29を取ってリターンし、途中で上げ直してからB05の大箕山へ移動。結構高く付けたんですが、テイクオフ近辺で低くなりたくないのでサーマルで少し上げてから岩屋山頂へ戻りました。鉄塔の南側で高度を稼ぎ、ちょっと遠いB33へ移動。先頭集団は全然見えないし、先に出た呉さんも見えない。B29の帰りに則さんとすれ違ったので「ああ、上げ直したんだな。さすが・・・」と思っていましたが、知り合いの機体とはなかなか合流出来ず。山を越して1Kmくらい先に呉さんらしき機体発見。頑張って何とか追いつき、この日一番のサーマルで一緒に上げて高度1900m。まだまだ吸い上がる状況の中B33へ。リターン時にはテイクオフ方向に向かって雲が出来て雲低を高度キープのまま高く帰ることに成功。呉さんもPikaichiの左下を一緒に移動して来てます。テイクオフのシリンダーに入ってから道の駅のA71へ。「これを取って岩屋山頂に戻るとゴールへ行くことになるんだよなぁ」と思いながら周りの機体を観察していました。今日はここまでテンポ良く走れていたので、この調子でゴールしたいと思っていました。しかし、岩屋山頂のサーマルはそれ程上がらず、少し上げては移動して安全山ルートでゴールを目指すことにしました。先行した集団は、対岸に渡って移動して行ったようです。

ゴールへ向け移動中(赤い機体は呉さんです)

長い旅路・・・

 安全山周辺でサーマルを引っ掛けるものの高く上がりません。周りの機体もPikaichiが回すと入って来て一緒に上げますが、それでも効率は良くありません。ふっと沖を見ると、凄く高い位置に白いブーメラン4が2機絡んで上げていくのが見えました。そしてその下に白いブーメラン3も調子良く上げていきました。すぐさまその場所に突っ込んでサーマルを引っ掛けることに成功。1800mまで上げてようやくエリアから出発することが出来ました。先の2機は先行しながらサーマルの位置を教えてくれるので、それを見ながらコースを修正して移動します。MLRの距離を見るとゴールまではまだ15Kmくらい。再びサーマルに入ってじっくり上げる。MLRのグライドレシオが7を切った頃には高度1900m。これでゴールまで届きそうなので移動を開始。遥か彼方に見えるはずのゴールですが、矢印方向を見ても発見出来ず。長い長いファイナルグライドです。アクセルが踏めないので辛いですが、とにかくゴールしなければ意味がありません。ゴールまで4Kmくらいに迫った時にようやくらしき?場所を発見しました。それでも慎重にゴールまで進み、30m位の高度を残してゴールしました。時間は14時52分。2時間52分かけて篠山ゴールにたどり着きました。嬉しさもひとしおです。ぐるっとターンしてゴールのある田んぼのあぜ道に降ろしました。

氷上IC付近(左) 篠山方向の山並み(右)

上げました(左) ゴールは何処だ???(右)

GOAL・・・

喜びもひとしお・・・

 ゴールに着くと既に則さんとちゃいさんが居ました。則さんにもちゃいさんにもどこかで抜かれたんですねぇ。で、Pikaichiがゴールした直後に呉さんもゴール。ゴールはたくさんの選手で大賑わいです。今日は40人以上ゴールしたみたいです。早速みんなで写真を撮ったりあれこれおしゃべりして健闘を称えあいました。今夜は開会式とパーティーが18時からあるので、選手はバスに乗って大会本部まで移動です。ゴールした面々と一緒にバスの中で騒ぎながら移動していると、赤い機体がゴール方向に飛んで行きます。小名木さんです。凄く頑張ってこんな時間まで飛んでたんですね。恐れ入りました・・・。

 大会本部に帰ると、清水くんや山本くんがいました。清水くんは春日IC付近まで飛んだそうです。

GOALで喜ぶの図・・・

GINさんと・・・

バスの中で・・・

開会式

 プレPWCなので毎日なんらかのイベントがあります。今日は開会式とパーティー、明日は会場を篠山市に移してのパーティー、最終日は閉会式。来年のPWCを誘致するための大会なので、実行委員の方々や行政関係の方など来賓の方がたくさん来ていました。丹波市長や兵庫県議会議員などの偉い方々の挨拶が続き、ようやく?パーティーに突入出来ました。パーティーでは、太鼓の演奏などもあって盛り上がりました。でも、それ以上に今日飛べてレースが出来て、しかもゴールが出来たんだから盛り上がらないわけがありませんよね。みんなでいつまでも今日の飛びについて語り合いました。





開会式&パーティー

疲労困憊・・・

 宿に帰るとすぐお風呂。予定ではGPSの軌跡をみんなで見て反省会をやろうと言うことでしたが、とにかく疲れたのと腰が痛いので早々に就寝することにしました。こんなんじゃ本番のPWCで1週間戦うとか、世界選手権で2週間戦うなんてことは出来ないなぁと実感しました。(出る予定も実力もないけどね・・・)

2日目は曇天

 朝は薄日も射してしましたが、全体的には曇り空。風も強い予想なので今日はキャンセルだろうと思っていましたが、とりあえずウェイティングになりました。その内に雨もぱらつきだし、結局キャンセルになりました。空は黄砂に覆われて太陽が出てるにも関わらず暗い日和となりました。

 午前中は選手ミーティングとパラ関係のDVD鑑賞会。その後は自由時間。お昼にそばを食べることになり、呉さんが警察の方に場所を尋ねると「連れて行ってあげるよ」と言われて、何と前代未聞のパトカー先導での昼食場所への移動になりました。おまわりさん、ありがとうございます。(敬礼)

新聞記事(左) パトカーが先導・・・(右)

GPS軌跡・・・

 パーティーは篠山市の会場。16時に大会本部からバスが出るので、それまでは宿に帰ってゆっくりすることになりました。みんなでGPSの軌跡を解析すると、白いブーメラン4が2機絡んで上げていた正体は則さんとオギーだったことが判明しました。いやぁ、不思議な縁を感じますね。Pikaichiはそのおかげでゴール出来たと言っても過言ではないですからね。で、則さんとちゃいさんにどこで抜かれたかもわかりました。でも、改めて軌跡を見ると「遠いとこまで飛んでったなぁ・・・」って実感しました。疲れたけど飛び甲斐のあるタスクでした。

おつまみ選手権

 2日目のパーティーは昨日のゴールからもう少し先にある篠山市の会場。バスで移動中も「ここの上を飛んで行ったんだなぁ」と思いながらも途中でウトウトしながら移動。会場は立派な建物で松下関係の施設でした。ここでも篠山市長さんやら市議会議員さんやらの挨拶に続いてパーティーに突入。「おつまみ選手権」と言うことで、篠山市の名産品を使った市民から公募したレシピで調理されたおつまみ3品の中から、おいしかったものに投票すると言うルールでした。山芋のサラダがおいしかったですね。日本酒もいろんな銘柄があったようですが、Pikaichiはお酒が飲めないので遠慮しておきました。民謡踊りなどもあって2日目のパーティーも盛り上がりました。



おつまみ選手権・・・

2次会はカラオケで・・・

 宿に帰ってまたお風呂。そして、宿の管理人さんが僕等に気を利かせてくれてカラオケパーティーをすることになりました。大会に来てカラオケなんて記憶にないけど、みんな歌が上手でビックリしましたよ。Pikaichiは昔ミュージシャン志望でヤマハのポプコンなんかにも出てたんで、勿論歌には自信がありましたが、小名木さんもハスキーボイスでGoodな歌声だし、呉さんも則さんも輪郭のある声で聞きやすいし、清水君は低音の聞いた渋い歌声だし、山本くんは線の細い声で繊細な歌声って感じかな?夜中なのに大騒ぎして大声出して気分爽快でした。



カラオケ大会です・・・

意外な天気

 3日目は薄曇の朝。天気予報では晴れマークだったのに曇りベースの予報に変わってました。風も北ベースで若干強めの予想。北西方向には前線性の雲も見えるので、やがて雨になりそうな雲行きです。受付を済ませてウェイティングになりましたが、9時頃からテイクオフに移動しました。今日は北風なので初日に使ったテイクオフではなくて北向きの狭い場所。ここから100名近い選手が出るにはかなりの時間がかかりそうですが、正直な話今の空では飛ぶのは難しい。ブリーフィングで短めの25Kmタスクが仮発表されましたが、やっぱり雨が降ってきてキャンセルが決定しました。車で下山中には天気も少し良くなって来ましたが、決定は覆らずそのまま大会本部で帰着を済ませてしばし車で休むことにしました。そうこうしてる内に飛べるコンディションになったようで、選手の大半はフリーフライトに行ったようです。Pikaichi達は氷上の町まで昼食とお茶をしに行き、集合の15時30分に大会本部に帰ってきました。

お世話になった宿の管理人さんと一緒に・・・

テイクオフ(左) タスクボード(右)


もろもろ・・・

閉会式・・・

 16時からは閉会式。ここでもいろいろ出し物があって、地元のよさ来いチームや高校生の吹奏楽演奏、そして丹波のPWCのテーマソングを作った兄弟シンガーの「ちめいど」によるミニライブがあり、最後に表彰式と来年のPWC誘致に向けたプレゼンテーションがあって今回の大会は無事閉幕しました。

 優勝は日本最強のサラリーマンフライヤー小幡選手。女子優勝はブラジルPWCでも女子3位に輝いた水沼選手。女子3位には呉組の小名木さんが表彰台に立ちました。

 Pikaichiの今回の成績は25位。チーム北陸は6位。則さんは21位、ちゃいさん22位、呉さん26位、小名木さん43位、清水くん53位、山本くん79位でした。ここまでのリーグランキングでは、呉さん12位、Pikaichi13位、ちゃいさん31位、則さん41位、小名木さん53位、清水くん54位、山本くん77位です。まだまだ先のある話ですが、今年の目標である30位以内を何とか達成したいです。チーム北陸のリーグランキングは8位。少しでも上にいけるように頑張りたいですね。

充実した大会

何はともあれ、初日のレースがとても印象的で、自分でも納得出来て楽しく飛べた最高の大会になりました。宿でも管理人さんがとっても親切にしてくれたので、自分の家のようにくつろぐことが出来ました。みなさん、岩屋に行く時は「わらびの里あおがき」に泊まってくださいね。気さくなおとうさんとおかあさんが出迎えてくれますよ・・・。

閉会式が終わり次第、みんなに別れを告げて富山に帰ってきました。則さん宅は23時に、Pikaichiは23時30分に帰宅しました。一緒に参加してくれたみなさんお疲れ様でした。Pikaichiはこれで前半戦終了です。次回の大会は6月の富士見パノラマオープンです。JNLは9月のとなみ野からの参加になります。それまでは練習がてらあちこちのエリアに顔を出したいと思います。山本くんや清水くんとも一緒に練習したいと思いますので飛びに行ったらよろしくね。

と言う訳で、プレPWC丹波は最高に楽しくて充実した大会でした。


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