Team-Cの「大会日記-2005」 −JPA 立山らいちょうバレーカップ編ー |
2005/08/07UpDate
梅雨が開けて夏本番。2005年のJPAナショナルリーグ後半戦の最初は、Pikaichiのホームエリア立山で開催されました。昨年から夏の開催になったこの大会。当初の天気予報では2日間とも晴れで、大会コンディションが期待されましたが、予想に反して天気は不安定な2日間になってしまいました。
なんだかなぁ・・・
8月6日。前日までの天気予報では6日・7日とも晴れベースだったのに、朝起きると曇ベースで雨マークまで付いていました。どう言うこっちゃ?!この1週間のコンディションも、雲低が低くてサーマルタイムも短い。午後にはテイクオフがガスに埋まって終了と言うパターンを続けてきただけに、まさに不安な大会初日となりました。
今回大会に参加したのは、Pikaichiと西尾くん、今年好調の早風くんの3名。それ以外にも、となみ野の則島さん、山本さん、獅子吼からは府玻さん、北口くん、豊島くん、さっちゃん、朝ちゃん、JAM勝山からは清水くんと、いつもの北陸メンバーと言った感じです。
受付風景・・・
選手受付は7時30分からだと言うのに、選手は6時頃からウロウロしてたそうです。初日は受付スタッフ要員のPikaichiが出勤したのは7時。気象データをチェックして受付の準備をしようとデスクに行くと、あっと言う間に選手の行列が出来てしまいました。(誰が行列を誘発してるかは、常連の皆さんならおわかりですよね・・・?)
難しい判断・・・
テイクオフでのブリーフィングは10時からの予定でしたが、選手は受付を済ませるとそそくさとテイクオフに移動していきます。なので、9時前にはほとんどの選手がテイクオフに揃っていました。当然のことながら、テイクオフにはグライダーが所狭しと並べられ、いつでもスタート出来る準備が出来ています。そんな状況と、午後からは雨になる予報だったこともあり、大会の動きは常に早め早めになりました。Pikaichiは地元と言うことで、タスクコミッティーに入っていたので、状況や気象データから考えて本日のタスクを検討しました。雲低は限りなく低く、対流活動も弱めであることから、成立の可能性を賭けて出来る限りのタスクをと言うことで、基本的にはエリア内を中心にコースを組み、最後は美女平を回ってメインランディングにゴールするくらいが精一杯と言うことになりました。
D01-B04(START・EXIT)-D01-B02-B04-D01-B02-B04-B08-A13(シリンダー) 24.4Km
当然のことながら、ゴールレースは不可能なのでエラップスレースになりました。ゲートオープンは10時。しかし、既に雲低はテイクオフレベル。金山に至ってはそれよりも低く、ほとんど高度は取れない状況になって、厳しい展開が予想されました。
ブリーフィングを聞きに来た猿(左) 選手たち・・・(右)
準備中の岩沢選手
ダミーは何とかステイしていますが、ハッキリ言って出たいような状況ではありません。いつも前に広げる選手達も思案顔でした。Pikaichiはザックを担いで下まで降りて、早めに出ようと思っていました。何故かと言うと、去年の大会では、こんな状況からさらに悪化して最後は雨。歩いてゴンドラまで戻って下山したと言う記憶がよみがえり、「飛んで降りたほうがいいよなぁ・・・」と言う単純な発想。レースが出来るとは微塵も思っていませんでした。(タスクコミッティーがそんなこと思っちゃいけないのかもしれませんが、どう考えても無理)
山田選手がトップで出て、その場所に機体を広げて6番手くらいでテイクオフ。金山ではほとんど雲低に近く、センタリングするとそのまま雲に吸い込まれそうな勢いだったので、何もせずに真っ直ぐB04へ。雲の影響で沈下も少なく、B04を取ってリターンしましたが、金山は後から出てきた選手で混雑。雲中飛行になってしまう機体もあるので危なくて近寄れない。この時点でモチベーションは一気に下がり、メインランディングへ直行となりました。直後、テイクオフはガスに覆われ、「終わったか?」と思われましたが。意外にも雲低が一時的に上がり日射も出てよさげなコンディションに。この時飛んでた長島さんが本日のタスク最長距離。Pikaichiはこのコンディションにつられてリフライトしましたが、結局B04を取ってメインランディングへ戻っただけで終わりました。
粘る選手(左) 則島さん(右)
昼食パーティーです・・・
雨の心配もありましたので、昼食パーティーに突入しました。今回のメイン料理はJMB立山PGスクールの恵子ちゃんが仕込みから何まで手がけたカレーライス。選手からは「おいしい!!」と大好評で、おかわりする人も続出しました。出来る事ならゴールしてから飲みたいビールだろうと思いますが、ビールはビール。旨さに変わりはありません。選手は暑い立山で、楽しいひと時を過ごしていただけたのではないかと思います。
昼食パーティー・・・
夜は夏合宿
昼食パーティーが終わるとほぼ同時に激しい雷雨になりました。まさに間一髪って感じ。スタッフをしてくれたクラブ員・スクール生の方々とPikaichiを含む選手3名は、これから夏合宿。粟巣野の「ロッジわがや」でパラグライダーについていろいろ語ったり、レースの様子をGPS軌跡で解説したりする予定で企画されたんですが、結局は「飲み会」になってしまいました。Pikaichiと高井さんによる即興バンドでの恒例カラオケ?大会も開かれて、盛り上がりつつも夜は更けて行きました。明日は何とかレースが出来ればいいなぁ・・・。
夏合宿と言う名の”宴会”・・・
思ったより良さそうかな?
2日目。朝は良い天気ですが、高層には高積雲がかかっています。気象データを確認すると、寒気が入ってくる予想で、状況はシビアな感じ。今日も選手は受付を済ませると、すぐにテイクオフへ直行。昨日同様ブリーフィングは10時予定ですが、早まる可能性もありました。ポイント予報では12時〜15時には雨マーク。露点差や減率は昨日よりも良いし、大辻やエリア近辺に出来ている雲を見ても1300m以上はあるので、悪くなるタイミング勝負って感じでした。
何とか持って欲しいな・・・この天気
やはり9時には選手がテイクオフに揃っていました。ビジターの方がこんな時間から飛んでいます。さすがにまだ上がりはしませんが、展望台から出た機体は金山方面へ飛んでいきます。そのうちにダミーも出始め、広野さんのZOOM-RACEがステイしています。この状況からブリーフィングが開始され、タスクは昨日と同じものが発表されました。このコンディションではこれがギリギリで、やはり天候の変化との競争と言った要素も含まれます。なので、長いタスクは出来ません。ゲートオープンは昨日同様10時に設定されました。今日はとにかく時間勝負。でも、基本的には渋いはずなので、キープハイで確実に回る作戦で行くことにします。
「みなさんの頑張りに期待します・・・」とは半谷競技委員長
やっぱレースは楽しいね・・・
ゲートオープン直前でも、広野さんはそれ程良い上がりを見せていないので、テイクオフは10時15分と決めました。いつもであれば一番前まで行って出た選手の後に広げてそそくさと出る作戦を取るのですが、今回は15分の余裕があるので、その間には大方の選手は出てしまって十分なスペースが確保出来るだろうと思っていました。第1陣がテイクオフして行きましたが、金山はまだ簡単に上がる状況ではなく、選手は苦労しながらもなんとかステイしています。そのうちにガーグルが出来始め、第2陣がテイクオフして行きました。ようやくサーマルもそこそこ出始めたようなので、Pikaichiも予定通り10時15分にテイクオフ。金山のいつもの場所へ一目散に向かいました。
立山らしいテイクオフ風景とガーグル
金山のゲレンデ前方でガーグルが出来ていましたが、そこをスルーして空いてる空域へ向かい、いつものポイントで弱いながらもサーマルをヒット。じっくり回して行くうちに次第にサーマルがハッキリしてきて、同時に雲も出来始めて他の選手達とガーグルを組みながら雲低へ。雲低は1250m+。そのまま3番方向へ移動してからB04へ向けてグライド開始。スタートしたのは10時28分くらいだったか?再び金山へ戻ってサーマルで1100mあたりまで上げ、五色の雲を目がけて突っ込むと良いサーマルにヒット。そのまま今日最高の1350mまで上昇。D01は既に通過しているので、そのままB02、B04とセットで回って再び金山へ。弱いながらもサーマルをヒットして1100mまで上げ、D01上空でサーマルを拾ってB02へ。今回はシリンダーが400mなので楽チンだった。いつもは100mシリンダーでタスクをこなしているので、400mって言うのはとても大きい。反則に近い大きさだ。今度はB02からオーソドックスに金山に戻し、リフトがかっていた3番までの尾根上を上げながら移動して最後のB04をクリア。残すはB08の美女平のみ。この頃から雲が大きくなり始め、雲低も下がってきていました。金山で1100m+まで上げたのですが、ダイレクトに美女に行く決心がつかず展望台に寄ったのがミスの始まり。ロスなく美女へ行きたいと思っていましたが、結局上げられずに金山へリターン。(この時、そのまま行けば良かったのにって言われてたらしい。うーん、そうすれば良かったとPikaichiも思います)
雲低からスタート
B02へ移動中
金山リターン
金山ではサーマルも弱くなってやばい雰囲気でしたが、何とか1150mで雲低ギリギリまで上げて、沖回りで美女平へ向かいました。ホントにこんなことなら、さっき上げた時に行けば良かったよ・・・。B08では辻選手がトンネル出口辺りの尾根突端で粘っていたので、そこを目指して進みました。沖のコースは沈下も小さく、予定通りの位置には付きましたが、普段は飛ばない高さやコースなので、正直な話「低いよなぁ・・・」と思いながら飛んでいました。逆に、普段はかなりマージンをとった安全圏で飛んでいるなぁと言うのは実感しましたが・・・。まぁ、大会の場合は、どうしても突っ込みが必要なんですよね。先に行った選手はもっと突っ込んで行ったってことだもんなぁ・・・。
美女ではあまり上がらなかったのですが、いい加減にゴールしなきゃいけないのでゴールへ向かいました。目線ではギリギリ届く高さなんですが、真川上空から厚生年金にかけてはリフトがかっていて、全然落ちませんでした。でも、真川を越えたあたりで「タスクストップ」のコールがかかってゲームオーバーです。あと5分足りませんでした。金山へ引き返した時間分でゴールを逃した計算になります。でも、まぁレースも出来たし大会も成立したし、それで良しとしなければいけないでしょう。何しろ、則さんのブーメラン4と一緒に飛んだ時に、まともに勝負しても意味がないと悟っていたので、ゆっくりマイペースで飛んだ結果でしたから、自分でも納得です。「心の中ではゴールした!」ってことにしておこう・・・。でも、レースはやっぱり楽しいねぇ。
心の中ではゴールです
何はともあれ無事成立・・・
結果はJPAのホームページを見ていただければ良いのですが、何はともあれ2日間とも飛べて、大会も無事に成立したことは何よりも嬉しいですね。大会のポイントもそこそこ付いたので、上位陣にとっても使えるポイントを持って帰っていただけたようだし・・・。でも、夏はやっぱりあまり良くないよねぇ。やっぱ春が良いのかなぁ。でも春は気象条件の変化が激しくて、飛べるか飛べないか二者択一みたいなところがあるからなぁ・・・。今後の検討課題らしいですけど。
で、Team-Cはどうなったかって言うと、これもJPAのホームページを見て下さい。みんな悔しがっていましたけどね。でも、悔しさを糧に次の頑張りにつなげて下さいな。
受付の松村さん(左) 大会委員長の関沢校長(右)
最後になりましたが、いつもいつも大会スタッフとして協力していただいたクラブ員・スクール生の方々には感謝いたします。ありがとうございました。また、選手のみなさん、来年もらいちょうバレーカップに来て下さいね。