Team-Cの「新・大会日記」 −JPA小谷OPEN CUP編ー

2004/06/09UpDate


 2004年に入ってからは、大会がどうもパッとしない。それなりの順位をキープしていたり、メンバーが表彰台に上がったりしてはいるものの、レース自体が面白くない。
そんな思いの中で、同日程のニセコF1にはとても行けないと言うことで、近場の小谷OPEN CUPに参加してきました。


快晴です・・・

 JPAの大会にはもともと興味があった。なぜって「GAPスコアリングシステム」を使ってるし、機体カテゴリー毎にシリンダーサイズを変えてのハンデ戦もあって、丁度クラブでやってる「TATEYAMA Point League」のハンデに使えるか体験してみたいって言うのもあったし。で、今回はPikaichiと西尾君の2人だけの参加でしたが、早朝にも関わらず青空の下、一路小谷へ車を走らせたのでした。
 小谷への途中、いつものコンビニで朝食と昼食を仕入れに寄ったら、獅子吼の府玻さんと北口君と合流。府玻さんは仕事で出られないって言ってたけど都合がついたようで、北陸メンバーは4名に増殖ってことで小谷入り。すると、JAM勝の清水君も来てて北陸勢は総勢5名の参加。しかも清水君はZOOMに替えたそうで、今日の飛びが楽しみです。
 ZOOMと言えば、待ちが長かった関パラのちゃいなさんもそうで、今日がZOOMでの初大会。久しぶりにワクワクした気分になりましたよ。

西尾くんと今大会からGIN-ZOOMに乗り換えた関パラちゃいなさん・・・

 受付を済ませてテイクオフへの1便に乗れました。テイクオフには既に南から良い風が入っている。グッドコンディションの予感。そして、久々に楽しいレースが出来そう。
 そうそう、JPAのオープンリーグはハンデ戦ってことなので、ブーメランとかも参加出来る。おおまかに説明しておくと、コンペ機クラスはC1、DHV2-3&2クラスはC2、DHV1-2&1クラスはC3のカテゴリーで、それぞれシリンダーが200m、300m、400mとなっている。更に、JPAナショナルリーグの30位までの選手が参加した場合はシリンダーが100mと言うハンデ。これがどの程度レース展開を左右するのか見物でした。
 PikaichiのRADONは2-3なのでC2クラスのシリンダー300m。300mって言うのが嬉しい。って言うか、かなり有利だと思うよ。これ。

抜群の天気です

Pikaichiの装備(左)と詳細な気象情報掲示板(右)

Elapstime to Goal

 選手がそろったところでブリーフィング開始。おおまかな注意点や競技説明が行われた後でタスクが発表された。

D01-B02-B03-B01-B04-A14-B01-B04-A14-B01-B04-A13

曽我部競技委員長のブリーフィング(左) TASK1・・・(右)

 17.8KmのElapstime to Goal。エラップスタイムレースって言うのも聞きなれないと思うので、これもさらっと説明すると、要するにスピードランレースなんだけど、大きく違うのはスタート時間が早い人順にデパーチャーポイントが与えられることと、ゴールした着順にもアライバルポイントが与えられる点。スピードランとレーストゥゴールを合わせた様なルールだ。先に出てどんどん突っ込んでファーストゴールを決めるスタイルのPikaichiにはありがたいルール。

 10時40分のゲートオープンと同時に吉田選手がテイクオフ。続いて小谷の女王増子友美選手。2人はデパーチャーポイントの小屋の手前でサーマルをヒットし、みるみる高度を稼ぎ始める。これを見てPikaichiが3番手でテイクオフし、2人の下に入り込もうとするがリフトには当たらずテイクオフ前に逆戻り。後から西尾君も出てきて、どんどん選手がテイクオフして来るが、誰もめぼしいサーマルに当たることはなくテイクオフ周辺は混雑してきた。仕方なくランディング側の尾根の突端に移動してサーマルを探すと、ありました!!絶好調サーマルが。平均+4mは来てるサーマルで気持ち良くセンタリングし、あっという間に高度は1800m。いつの間にか増子ちゃんのブー3と絡みながら1900mくらいまで上げてスタートパイロンへ移動。途中、増子ちゃんの写真を撮る余裕もあって、ホントになんか楽しくレースが出来そうな予感です。

テイクオフ周辺(左) 女王増子選手と(右)

 デパーチャーを切って最初のポイント若栗のリフト降り場を300mと言うデカイシリンダーで難なくクリアしB01へダイレクト。次はB04甲南なので、ここで再び上げて高く行きたい。裏の崩落上空では、長野のオヤビンこと呉さんのZOOMが高ーい所に居るのでそれを目指して上げ始める。が、若栗方面でもサーマルで上げ始めた機体も見えるので、1800mで大丈夫とタカを括って甲南へ。この頃から北風が入り始め、無線で状況がアナウンスされ始めた。
 甲南を取って次はA14のJMB白馬ランディング。しかし、北風の影響でテイクオフ近辺はサーマルが一旦終息したようで、付近に居る選手はステイに必死な状況に見える。なので、途中のリフトを拾いながらタイミングを計り、テイクオフ裏のサーマルが活発になってきた頃合を見計らって移動。ここでは難なくサーマルに乗りA14をクリア。リターンと同時にB01を取ってそのままサーマルで1800mまで上昇し、再び甲南へ。まぁまぁのペースでタスクをこなせるし、ブーメランと併走してもシリンダーハンデでアドバンテージがあるしで気分は上々。
 しかし、テイクオフ上空へ戻ったタイミングで再びサーマル活動が弱まってきた。高度は1500m。まともにA14に走ると、戻った時にはB01よりも低い位置に取り付くことになりそうなのは過去のF1で散々経験済みなので慎重になってしまったが、先行する機体が余り沈まないのを見て、高度維持が出来ると判断してA14へ突っ込む。運が良いのか、このタイミングでB01周辺のサーマルも再び上がり始め、A14からのリターンでもB01にダイレクトに帰ることが出来、更にサーマルにも乗ることが出来た。
 残るは甲南だけ。つまり、どの高さからファイナルを切るかと言う事だが・・・。同じサーマルのちゃいなさん、増子ちゃんを見つつ、1500mでファイナルグライドを決意して甲南へ向かう。

「やってもた!!」

 普通の状況ならば、多分楽勝でゴールラインを切る高さだろうと思う。甲南手前でもサーマルに入ったが、ファイナル中なので無視。これがいけなかったかも?甲南を1300mで取り、あとはゴールまでまっしぐらのはずだった。MLRのグライドレシオも3.6を示し、高さとしては全く問題なし。しかし、低層に行くほど北が強くなっており、高度は下がれど前には進まない厳しい状況にはまって行く。ゴールまで700mくらいしかないのに、ランディング手前の斜面が越えられない高さになってしまった。
 「やってもた!!」と心の中で叫んだが後の祭り。そろりそろりとゴールへ進み、木に突っ込む高さで斜面を越え、ランディング手前のリフトも祈る思いで越えてゴールラインを10mの高さでカットして無事ゴール。ふうーっ。危なかった・・・。(^_^;)

MLRはGR:3.6(左)と、高くゴールする呉本親ビン(右)

 どうやらファーストゴールらしい。うんうん。自分のスタイルで飛べた充実感。そして、今年初ゴール。嬉しいの一語です。
 初日は総合で2位。C2クラスでは1位と上々の結果に大満足です。ブー3に負けてもしゃあないしね。(って言い訳ききそうかな?)
 西尾君は最初のサーマルに入って来てたと思ってたけど、どうやらぶっ飛んだようでリフライトに上がったものの、北風で飛べずに車で降りてきました。残念!!

今日のタスクについての選手ミーティングもあったよ・・・

飛べた夜のパーティーは楽し・・・

 夜のパーティーは清さんのペンションでバーベキューパーティー。みんなでワイワイ騒ぎながら楽しみました。Pikaichiは、去年のF1の反省もあってウーロン茶だけ。今回はワインはなかったんだけど、それ以上に介抱してくれる女の子も居ないしね・・・。偶然にも泊まった宿も去年と同じウッディーハートだったもんだから、ナオサラですか。
 でも、やっぱ飛べて満足した夜は気分がいいですねぇ。これぞ大会の楽しみって感じです。充実感100%でした。明日は微妙な予報ですが、頑張ります!!

清さんの天文台(左)と、バーベキューで挨拶する曽我部さん(右)

JAM勝山の清水くんと西尾くん(左)、おにぎりがいっぱい(右)

去年と同じウッディーハート(左)、宿でも盛り上がりました(右)

高層雲とやや強風

 2日目。高層雲が張って厳しい感じ。雨は午後からか?多分今日はダメだろうと思いつつ受付を済ませテイクオフへ。こんな天気だから、タスクはアキュラシーってことになるんじゃないかと勝手に思ってました。テイクオフは強めの南風。飛べないことはなさそうだけど、レースは無理なんじゃないかな?他の選手も動きが悪い。みんな気持ちは同じなんだろうか?
そんなことはお構いなしで、ブリーフィングと同時にタスク発表。10.1KmのElapstimeレース。

D01-B10-D01-B10-D01-B03-D01-B09-A13

今日は頑張るぞ!!(左)とタスク発表(右)

成立しました・・・

 風は相変わらずやや強め。リッジは十分取れる。減率も意外と良いようで、日射が回復すればサーマルも期待出来るらしい。10時ゲートオープンと同時に早め勝負で2番手で出る。
 テイクオフして何もせずに真っ直ぐB10へ。殆ど下がることなくテイクオフ前に戻り、少しリッジで高度をテイクオフレベルまで戻してまたB10へ。しかしこの時MLRが衛星をロストして動きがおかしくなる。多分B10は取れたと思うが、念のためもう一度上げ直してB10を取る。と、ここまではプラン通りだったんだけど、若栗へ渡るための高度を稼ぐためにリッジに取り付くものの、思うように上げられない。日射が少しでも出れば上がるかもしれないので、ひたすら斜面磨きを続けるが・・・。テイクオフより高い機体もいるのだが、Pikaichiはどうも渋いコンディションではダメみたい。いろいろと自分なりに修行はしているつもりなのだが、この混雑には正直参る。一瞬上がるがまた下がるを繰り返し、遂に風も落ちてきて、かなりヤバい状況になってきた。今日のタスクは若栗を取ったかどうかがポイントになるだろうから、最低でも若栗には刺さらなくては・・・。
 と言う事で、かなり低くなって絶対届かない高度は百も承知だったけど、若栗レッツゴーってことで300mシリンダーめがけて突っ込みました。しかし、頑張って近づいても400mが限界。これ以上接近すると被りの風に叩かれそうなので、仕方なく機首をゲレンデ下部へ向け、すごすごとランディング。
 その後、ちゃいさんZOOMもやって来て、2人で観戦モードに。すると雨がポツポツ落ちてきて怪しいムード。雨はちょっと本気で降り出すムードになった所でタスクストップのコールがかかった。しかし、このタスクストップはゴールが出たのを見届けたからだったようだ。

若栗の地上から見上げるテイクオフ方向(ああ、悲しい・・・)

 意外にもこんな渋いコンディションでレースが成立してしまった。正直なところ「やってもた!」でした。でも、GAPスコアリングシステムなので、こんな場合はトップと言えど1000点とかは絶対にありません。ここが大きく違うところです。トップの得点と、選手の距離分布によって得点曲線が大きく変化するので、順位が大きく変動するかどうかは結果が出ないとわかりません。
 かなりドキドキしながらも、みんなで昼飯を食べに行きました。(呉さん曰く、「ピカは全然笑わんし、相当気になっとったはずや」だそうです)

RADONで初勝利!!

 食事から帰ると結果が出てました。リザルトを見るとトップの増子ちゃんの得点が255点。Pikaichiは13位で155点。昨日の貯金?で総合でもC2でも順位は変わらずに済んだ。(ほっ)
 と言う事で、総合で2位、C2クラス1位が確定。やりました。RADONでC2クラスとは言え初優勝です。多分満面の笑みだったと思います。マジで嬉しかったです。
 GAPさまさまって感じですか。久々のシャンパンファイトで頭からシャンパンでベトベトですが、これはこれで良いもんです。いやぁ、楽しかった・・・。

総合1位〜6位までの面々・・・

C3クラス1位〜3位までの面々・・・(右が獅子吼の北口くん)

C2クラス1位〜3位までの面々・・・

各クラス優勝者によるシャンパンファイト!!

次は池田・・・

 JPAオープンリーグ初戦を満足行く結果で終われたので、次の池田オープンにも行かなくてはなりません。みなさん、一緒に池田のオープンに行きましょう。賞品も良いみたいだし。
 それから、やっぱりルールは勉強しておいた方がいいですよ。今度みんなでGAPスコアリングシステムの勉強をしましょう。戦い方もある程度分かると思いますよ。
 そんな訳で、ホントに心から楽しんで満足した大会でした!!


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