Team-Cの大会日記・1998 |
1998/11/01UpDate
このページは、Team-Cが参加した大会の模様を、あくまでも私達の”主観”でお伝えいたします。なお、記載されているあらゆる事項について一切の責任は持ちませんので、予めご了承ください。
10月24日〜25日、新潟県の吉川町尾神岳において「新潟県知事杯争奪尾神岳スカイグランプリ」が開催された。
ここ尾神の大会は春の「尾神カップ」にも参加しており、今年2回目の大会。しかも、今回参加したTeam−Cのメンバーにとっては今年最後のポイント戦である。今回参加したのはPikaichiと本馬君、小百合姫の3人だけ。春はこのメンバーに高井さんがいたのだが今回は所用で参加出来なかった。みんなそれぞれの目標を持って今大に望んだのである。
大会当日、朝から曇っていたが天気予報では雨だったのでマシな方である。今日出来るかどうかはわからないが、尾神は不思議と天気予報が悪くても大会が成立する条件になることが多い。これは過去のデータを調べて頂ければわかることだが、私の知る限り、ここ3年の間で大会自体が出来なかったのは’97年秋の大会だけ。それ以外は必ず1本は成立しているのである。それを私達は「尾神マジック」と呼んでいる。(竜門マジックの様に、突然条件が良くなることとは違いますので念のため)
そんな訳で、今回は宿をとったこともあり、とりあえず現地入りした。(春にキャンプと約束しておきながら、宿に変えてしまってごめんね>伊澤君。)
受付を済ませ、車でテイクオフに上がる。すぐに出られる様にゲートにザックを並べて良い位置を確保して状況を観察する。風はフォロー。天候は曇りだが、徐々に回復して、風向きも西に変わるとの予報。
それを信じてウェイティングし、尾神定番のテイクオフでのお弁当をみんなで食べる。
そうこうしているうちに風向きも変わり、ダミーが出ていく。その様子からは結構渋そうだが、競技は出来ると思われる。すかさずタスクコミッティーが招集され、タスクが発表された。なんと春と全く同じタスクの
D(牛舎)−G(メインランディング)−A(テイクオフ)−D−G−A−C(黒岩小学校)−G−C−G の20.3Kmだ。Pikaichiの予想では雲低は900m〜1000m程度。その高度になれば躊躇なく走る気持ちでゲートに入る。もう一つ、今回は春の成績を上回らなければ意味がない。その為、乗るか反るかのイケイケモードで戦おうと思っていた。
ゲートが開き次々に選手がスタート。しかし、途中で上空に雲が張ってしまい、選手が躊躇して出ない場面があった。ゲートの列後方からは、「出たいから前に出してくれ!!」と言うプッシュの声が響き、前方の選手の了解ももとで出たい選手がゲートに入りセットアップした。程なく日射も回復し、選手が順序よくテイクオフして行く。PikaichiらTeam-CもTOPからそう遅れることなくテイクオフ。高度を稼ぐ。Pikaichiは高度900mでTOP集団に次いで牛舎に向かう。牛舎を取った後はまっすぐテイクオフ前に戻らずに、左側の尾神岳の方向に戻る。(この時テイクオフ近辺はいかにも渋そうだった)。このルートはトップの数名も選択しており、Pikaichiはそれに付いていった形である。しかし、センタリングしている機体の下に入って回すものの、腕が悪いのか?上がらず低くなっていく。あわててテイクオフ方向に移動し、前山で粘るものの上げ直せずにランディング。リフライトするもNG。この日はオオタコの0点。本馬君はデパーチャーを取ってメインランに降りた。この日は今年好調の小百合姫もD−G−A−D−Gまでで降りてしまった。しかし、3人の中では
一番良いけど・・・。
この日のタスクは渋かったせいもあり、ゴールは2人だけ。その他は殆どが小百合姫と同じ様な結果で、ミニマム規定により成立も危ぶまれたが、結果的には20’Km級としてかろうじて成立となった。
競技の後は、伊澤君らと共に温泉に入り、そのまま晩飯も共にして、明日の健闘を誓い合い、伊澤君らはキャンプに、我々は宿へと向かったのであった。
昨夜は雨と共に雷も鳴っていた。朝目覚めるとやはり雨。「今日はキャンセルかなぁ」と思いながら受付に行くと、10時30分までウェイティングとなっていた。しばらくすると雨も止み、日も射してきたが風が強い。11時10分にどうするか決定と言うことで、早々にお弁当が配られた。
風は少々強いもののテイクオフに上がることが決定。急いで準備にかかる。テイクオフゲートは一番前を確保。しかし、風は前から入っているものの常時5m/s位が入っているのだ。ハングのダミーが出る。ハングにはそんな問題ない風なのか、しっかりリッジで上昇、そのまま尾神岳山頂方向に向かって行った。その後、パラのダミーも出る。移動は出来るようだが、風下側はリスキーだ。そうこうしているうちにダニエルがテイクオフし、テイクオフ上空でパフォーマンスを展開。みんな大喜び。
やはり世界のトップパイロットはグライダーを極限までコントロールしていると言う感じがした。
そのうちにタスクも発表された。今回はなるべく風下になるようなパイロンは使わないと言う安全上の配慮から
D(牛舎)−A(テイクオフ前の吹き流し)−D−A−D−A−D−A−C(黒岩小学校)−A−C−G(メインランディングゴール)の22.3Km。牛舎とテイクオフの4往復は少々キツそうだが、これをそつなくこなせば何とかなりそうだ。
風が強いが本馬君は上手くテイクオフして入った。Pikaichiはラインが絡んでいたりとアクシデントがあり、少々手間取ったものの無事テイクオフ。小百合姫は強風で七転八倒する選手を見て、かなりナーバスになってしまったようで、テイクオフを遅らせたとのこと。
その頃Pikaichiと本馬君は順調にタスクをこなし始めた。風は強いが出てしまえば何とかなる条件で、うまくリッジに付けば回さなくても勝手に上がっていく。昨日失敗しているPikaichiは1100mを目安に高度を稼ぎ、アクセルをフルロックして牛舎へ移動、すぐさまダイレクトにテイクオフにリターン。このリターンがフォローをしょっているので無茶苦茶早い。テイクオフをとるとすぐに尾神岳方向に移動し、リッジで上げてまた牛舎、テイクオフと言う具合に4回の往復をこなす。3度目の牛舎までは本馬君に半ピッチ先行され、どうしても追いつくことが出来なかったが、いつのまにか見えなくなっていた。そう言えば姫のグライダーも見ていない。どうしたんだろう?そうこうしている内にC−Aとこなし、残りはCを取ってゴールだけと言う状況になった。この時は「今日はもうゴールしかない。絶対ゴールしてやる!」と一人でつぶやきながら高度を稼ぎ、黒岩小学校に意気揚々と向かったのである。しかし、途中で低いと判明。戻れないところまで来ているのでCまで突っ込みラッキーサーマルに最後の望みをかけてゴールへ向かう。が、そんなに世の中甘くない。途中で
田んぼに降りた。(悔しー!!)
車で回収してもらい、ランディングに着くと本馬君が現像中だった。「どこまで行った?」と聞くと「3回目のDをとって降りた」。しかし姫の姿が見当たらない。とにかく現像してからと思って現像を開始、パイロンも全て写っていることを確認して「0点坊主だけは免れた。今日の感じだと30位以内に復活したかもしれないな?」と思っていると姫が帰ってきた。今日は最初からナーバスになっていたためか、リフライトしたらしい。しかし、全員無事で良かった。
結局Pikaichiは22位まで復活し、春の成績を僅かだが上回る事が出来た。しかし、ポイントはシード係数が低い等の関係で春のポイントを越せなかった。(残念だが仕方がない)本馬君は46位、姫は52位と言う結果であった。姫は今年好調であったが、今回は体調もイマイチであった為ふるわなかった。また、少々強風であっても出られる様なメンタルな部分での課題も残された。
何はともあれ、今シーズンの我々にとってのポイント戦最終戦は無事に終えられた。来年はもっとトレーニングして、コンスタントにポイントが取れる位置をキープ出来る様にしたい。
’98年の大会は全て終了。来シーズンに期待です。